柄打のブラッシュアップと稽古法~その壱~

柄打の修正ポイントと、天心流に伝わる柄打の移動稽古法の紹介です。

ブラッシュアップ

 柄打のブラッシュアップを解説していきます。
右手で刀を取り、前(すす)み出て柄打を行います。
柄打を行った際、多くの人が上体を前傾させ過ぎてしまい、身体の重心が前に行き過ぎてしまいがちです。
身体の重心は左膝と右のつま先の間に来るようにして、それよりも前に身体の重心が来ないように注意して下さい。
動画の中でも述べていますが、右足つま先から膝に至るまでまっすぐに立てるように意識することが大事です。そして柄打し終わった後の身体が地面に対して垂直になっていることも確認しながら、柄打の稽古をしてください。

動乱稽古(移動稽古法)

柄打のブラッシュアップについて井手先生よりお話がありましたが、続いて天心流に伝わる柄打の稽古法について一つご覧頂きます。
これからご覧いただく稽古法は少し広さが必要になります。部屋が広い方、広い稽古場で稽古が出来る方は試して頂ければと思います。
まず部屋の端から普通に柄打を行います。そこからやや刀を引いて、また再び前に前(すす)みながら連続して柄打を行います。
これを繰り返すというものです。
再び少し刀を引いて打っていきます。打つのと前進するのが同じタイミングになるように注意して下さい。
つまりは常に剣気体一丸(けんきたいいちがん)を意識するようにして下さい。
このような移動稽古の方法を、天心流では動乱稽古(どうらんげいこ)と呼びます。
以上、簡単な解説になります。
これはとにかく繰り返して回数を行うことが大事になります。
また柄打は右置刀(みぎおきがたな)だけでなく、左置刀(ひだりおきがたな)でも稽古を行いますが、この移動稽古法も同じように刀を左に置いた(持った)状態から行います。
また立相(提刀から)でも同様に稽古を行います。
広い稽古スペースを確保する機会を作って、必ず稽古するようにして下さい。

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