点の逆刀
これは初学の点抜に分類される、妙手(みょうて、持ち替え)を用いる変形抜(へんけいぬき)です。
楷書(守)での抜刀(ばっとう)
解説(Description)
逆刀(ぎゃくとう)の解説をしていきます。
まず、刀に手を掛けます。その際、逆手(さかて)で刀の柄に手を掛けます。
刀を抱くようにしながら、鍔が自分の顎の高さに来るまで刀を上に持っていきます。
鯉口を切り、鞘引きを行います。
次に、右手首を返して刀をこの位置までもっていきます。
続いて左手を柄頭までもっていき、逆手になっている右手を順手に持ち変えて、袈裟懸(けさがけ)に切ります。
袈裟懸に切った後は、青眼の位に戻ります。
そして逆手納刀(さかてのうとう)に移ります。後の流れは通常通りです。
逆刀には、刀を上空で返して切るという動作があります。
この刀を返して切る、という動作には三段階あります。この三段階について詳しく解説していきます。
まず第一段階では、
刀を返すときに左手を掌が前を向くようにしながら額(ひたい)の上まで持っていき、
刀を上空で返したときに刀の柄を左手の掌に当てて、
柄を握り、袈裟懸に切ります。
これが第一段階の動作です。
次の第二段階では、刀を上空で返したのち、左手を手の甲が前を向くようにしながら額の上まで持っていき、
柄を握り、袈裟懸に切ります。
これが第二段階の動作です。
最後の第三段階は最初に皆さんが見たように、一拍で動作を行い袈裟懸に切ります。
もう一度行います。
第一段階は、
左手を掌が前を向くようにしながら額の上まで持っていき、
そこに刀の柄を当てて、
柄を握り、袈裟懸に切ります。
第二段階は、
刀を上空で返し、
左手を手の甲が前を向くようにしながら額の上に持っていき、
柄を握り、袈裟懸に切ります。
最後の第三段階は全ての動作を一拍で行います。
これら三段階があります。
初学の皆さんは、最初の額の上まで左手を持っていく段階から徐々に進めていき、最終的には一拍で上空で刀を返していけるように稽古をして下さい。
草書(離)での抜刀(ばっとう)

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